母が嗚咽、嫁・姑問題

母が、嫁の前で泣いてしまいました。
事の発端はささいな行き違いです。
嫁・姑問題の難しさを感じました。

事の成り行き

妻が自宅から実家に来ていた時のことです。
日曜日、大相撲の千秋楽、テレビ中継が始まりました。
両親とも、本県出身の力士を応援しています。
父は聴力・視力が弱いので、勝敗を聞いて楽しんでいます。

母は「相撲が始まったよ~」と連呼したようです。
しかし、父は耳が遠くて聞えません。
私は、ヘッドフォンを付けて音楽鑑賞。
妻はシャワー。
誰も母に答えませんでした。

私はようやく母の声に気が付きました。
行ってみると「相撲が始まったと言っているのに誰も来ない」と母。
その場はそれで収まりました。

その後、食事を終えた時のことです。
母が妻に向かって文句を言い始めました。
「さっきの事、どうしても納得がいかないのだけれど」
「私が相撲だと呼んだのに、何故返事をしなかったの」
刺すような言い方でした。
「浴室の中にいて、シャワーで聞こえなくて」と妻。
それに納得できない母。
「私が呼んでいるのに聞こえない訳がない」
「皆で私を馬鹿にしているのだ」
妻はなんと答えていいのかわかりません。
私も割って入りました。
母は、気持ちが高ぶった末に嗚咽。
放っておくしかありません。
父は、聞こえていたのかどうか、黙って座っていました。
母は言いたいことを言って、ようやく落ち着いたようでした。

その後で私は妻に言いました。
「母は病気。自分にそう言い聞かせて、振り回されないでくれ」
「まともに受けていたから、こちらの神経が参ってしまう」
「我々夫婦は、冷静に考えて行動しようよ」
「我慢してくれ」

実は、妻は母の呼ぶ声が聞こえていたのです。
しかし、妻の名前を呼ばなかったので、父を呼んでいると思ったようです。
もしかしたら、妻の名前が出てこなかったのかもしれません。
最近は、私のことを「お父さん」と呼びかけることがあります。

母は、シャワー中の妻から返事を期待したのでしょうか。
言い訳しないで「分かった。悪かった。すみません」と言えばよかったのか。
少しの行き違いが、大きなもめ事になってしまいました。

嫁だから、母はある種の感情をもって、このような文句を言ったと感じます。
多分、息子にこのような事は言いません。
嫁介護だったら、日頃からこのような事が多発していたことでしょう。
「息子介護でよかったよ」と妻。

その夜、またも昼夜逆転

夜、両親の寝室から声がするので行ってみました。

母が普段着を着て、ベッドに座っていました。
隣のベッドで寝ている父に、
「どうしてパジャマを着ているの、早く起きなさい」。
「寝ろよ」と父。

また、夜と昼の勘違いです。
「どうも時計がおかしいんだよ」と母。
私の説明で、母は時計が正しいことに気が付きました。
「どうして間違えてしまったんだろう」と繰り返す母。
とにかく、パジャマに着替えさせて寝かしました。

その後の母の様子

次の日、妻は自宅に帰って行きました。
母は、昨日の泣いた件について、覚えているのか分かりません。
あえて蒸し返すようなことはしませんでした。
しかし、その朝、妻と母との間で会話はなかったようです。
なんとも後味の悪い帰宅。

妻は、帰宅後、実家の固定電話に到着したことを連絡しました。
電話口に出た母と普通に会話したようです。

私と妻は、携帯電話で話しました。
「この次もよろしくお願いしますと言っておいた」
「ごく事務的に丁寧に話した。それでいいよね」
妻も割り切って対応しようと努めている様子でした。

終わりに

認知症の母の言うことは、逆らわずに尊重すべきなのでしょう。
認知症の人にストレスを与えると、症状が進行するからです。
たとえ、こちらに落ち度がなくても。
なんとも不条理で辛いことです。
(2018年7月30日)